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代表者のブログ

最近思った事、気がついた事

日本資本主義の精神 松下幸之助さんの経営 0

前回ソニー凋落の真因と言うテーマで以前書いた拙稿をこのブログに掲載しましたが、一言で言うとそれは経営の欧米化であり、言葉を変えれば日本的経営からの逸脱にあったという事です。今日はそれに関してもう少し踏み込んで書いてみます。

過去も「日本的経営とは何か」というテーマで論考したり、参考図書の紹介をしてきましたが、先日小室直樹さんの「日本資本主義崩壊の論理」を読みました。この本は1992年の刊行で、いま読み返してみるとちょっと時代錯誤な点はあるのですが、改めて日本的経営に関して考える良い機会となりました。

小室さんのこの著作は山本七平さんの「日本資本主義の精神」を解説した一種の解説書です。しかし、その解説に若干違和感があり、改めて山本さんの原著の方をざっと読み返してみました。改めてその要所を読んでみて「日本資本主義の精神」が大変な名著で、2012年の今、このタイミングでこそ大きな学びがあると感じました。

そんな折、おそらくアマゾンでの検索のせいでしょうが、アマゾンがお奨め商品で「滴(しずく)みちる刻(とき)きたれば」という松下幸之助さんの伝記本全4巻を紹介してきました。副題に「松下幸之助と日本資本主義の精神」とあります。早速購入して見ました。 いつものようにまだ全部読んでおらずところどころ飛ばし読みしただけですが、アマゾンは良い本を紹介してくれました。

バブル崩壊以降、ミルトンフリードマンの新自由主義がもてはやされ、自由な市場と競争を重視する欧米的経営を金科玉条とする風潮が蔓延、年功序列や終身雇用をやり玉に挙げて日本的経営を旧守と貶める事が当たり前になっていきました。 そして結果、世界は行き詰りました。 アメリカの「ウォール街を占拠せよ」運動の背景にある極端な格差社会の出現は、多かれ少なかれすべての先進国、新興国においても共通する現象です。欧米型の資本主義の行き詰まりは明らかなのです。

「滴みちる刻きたれば」の中で著者の福田和也さんは、欧米型の利益追求型の新自由主義的合理性に対してこれを否定せず、それはそれとして間違っていないが、これと対極にある松下幸之助の経営理念や経営行動からも「学ぶべき点があるのではないか」という筆遣いをされています。 この本が書かれたのは2001年から2005年にかけて、サブプライム問題、それ以降の大混乱以前なのでそのような論調になったのでしょう。

しかし、今現在、このタイミングでは「行き詰った欧米型資本主義に変わる新しい世界システムへの解として日本資本主義があり、その理想形が松下幸之助の経営にあった」と主張するのが正しいと思えます。 松下電器を再生させたのは中村邦夫さんである、と言われています。検索したら「社名をパナソニックに変え、松下幸之助神話を壊した男」であるという記述がありました。

中村さんは2000年に社長に就任し、聖域なき松下電器の構造改革を断行し、松下電器を再生させたそうです。いわば中興の祖です。しかしこの再生、中興は永続きしませんでした。 正直なところ詳しい事は知りませんが、私は日産のゴーンさんにしろ、中村さんにしろ、本当に「世に言われているような名経営者なのか?」と大いに疑念があります。

それは何故か、経営とは難しいものですが、単純でもあります。 利益を上げるという事においては「経営資源を儲かっている事業に集中させ儲かっていない事業は売り飛ばし、余剰な人員はリストラする、更にサプライヤーに否応ないコストダウンを要求する。」事が一番当たり前の手で判り易い打ち方です。その意味では安易です。 これは大抵の事業再生の処方箋でしょう。ただしこれは応急措置で、根本策かどうか、結果企業が永続するかどうかとは別問題です。

根本策か、永続性のある策かを問う上で、問題となるのは一連の意思決定と経営行動に、無から価値を生み出すような創造性があるのかと言う点のように思えます。 経営とは詰まる所、創造でないでしょうか。創造をやめるところに停滞が始まります。 ソニーやホンダ、また松下電器にはこの創造がありました。そしてそれを近年まで維持してきたことに繁栄の基盤があったのです。

繰り返しになりますが、経営とは常に創造性こそが最も重要なテーマで、これをないがしろにするところ永続的な繁栄はありません。 不勉強ですのでゴーンさんや中村さんに創造性が皆無とは言い切れませんが、少なくとも選択と集中、更にリストラ、コストカットに創造性は必要ありません。 その断行に必要な資質をあえて挙げれば「無慈悲、かつ利己的な思いきり」でしょう。 こんなことを書くと暴論と言われそうですが、その誹りを避ける為に幸之助さんのエピソードを紹介したいと思います。

大正7年の創業以来好業績を続けていた松下電器ですが、昭和初期の世界恐慌、株の大暴落で昭和4年末遂に売り上げ急減(半分に)、在庫過多、そして倒産の危機を迎えます。 おりしも病床にあった幸之助さんの元に幹部の井草歳男らが集まり、幸之助さんの枕頭で「売り上げが半分になるという業績の急激な悪化への対応として、生産を半減し、従業員も半減する、と言う方針を説明しました。 これに対して病床の幸之助さんは、このように述べられたと言います。

「生産は即日半減する。しかし従業員は一人も解雇してはならぬ。工場は半日勤務とする。従業員への日給は全額支払う。その代わり店員は休日を廃してストック品の販売に努力する。かくして持久戦を続け、状況の推移を見よう。さすれば資金の行き詰まりもきたさずに維持が出来る。半日分の工賃の損失は長い目で見れば一時的損失で問題は無い。将来益々拡張せんと考えているときに、一時とは言え折角採用した従業員を解雇することは、経営信念の上に自ら動揺を来すことになる」

このエピソードはあまりにも高名ですが、この方針を聞いた従業員は奮起し、団結して販売に奮闘し、翌2月には在庫を一掃し、春には生産体制も元に戻すことが出来たと言います。 これこそが、苦境に陥った時の正しい対処法の見本に思えます。これは松下だけの固有の例ではありません。

また幸之助さんは事業経営に成功するための条件として以下の3点を上げています。 ① 発展性のある職種を選ぶ ② 運命 運がないとダメ ③ 経営の才能 才能とは言い換えると使命感 私が特に注目するのは③の使命感です。 この伝記の著者の福田さんは幸之助さんが使命感に目覚めるきっかけとして天理教本部の訪問のエピソードを上げられています。

この天理教訪問を契機に松下幸之助さんにとって経営は「聖なる事業」となったと言います。 その時に感慨と感激を幸之助さん自身がこう述べています。 「きょう目のあたりに見たあの盛大ぶり、盛大と言えば実に盛大だ。繁栄と言えば実に繁栄だ。山なす献木(建築用木材の供物)、教祖殿建設の信者の喜びに満ちた奉仕ぶり、塵一つない本殿の清掃ぶり、会う人ごとの敬虔な態度・・(中略)・・一糸乱れざるその経営、経営と言えば当てはまらないかもしれないが、信仰に目覚めぬ自分にとっては一つの経営と考える事もやむを得ない事でないか。立派な経営、すぐれた経営とは何か、そこでは多くの人が喜びに満ちて活躍している。真剣に努力している。実に優れた経営だと、感嘆を大きく、深くするほど、真個の経営という事がしきりと頭に浮かんでくる。」

更に、 「家に帰ってもなお考えが尽きない。夜、深更に及んで更に深く考えさせられた。そして両者を比較してみた。某教(天理教)に事業は多数の悩める人を導き、安心を与え、人生を幸福ならしめる事を主眼として全力を尽くしている聖なる事業である。我々の業界もまた人間生活の維持向上のうえに必要な物資の生産を為し、必要欠くべからざるこれもまた聖なる事業である。我々の仕事は無より有を出し、貧を除き富をつくる現実の仕事である。貧を失くすことは、人生至高の尊き聖業であると言い得る。・・(中略)・・人間生活は精神的安定と、物質的豊かさによってその幸福が維持され向上が続けられるのである。その一つを欠いてもならない。我々の事業も、某教の経営も同等に聖なる事業であり、同等になくてはならぬ経営である」

この「聖なる事業」というコンセプトは日本型経営、日本資本主義を考える上での重要なキーワードです。そしてこれは前述の創造性とも深い関わりがあります。 事業経営を堅固にそして永続性のあるものとするそのキーワードは「聖なる事業」であることを自己定義することです。故にそこに使命感が生まれます。

皆さんよくご存じでしょうが、ドラッカーが紹介した3人のレンガ職人のエピソードを紹介して本稿を閉めたいと思います。 炎天下にレンガを積んでいる三人のレンガ積みのそばを、旅人が通りかかりました。 旅人は、それぞれ三人のレンガ積みに「あなたは何をしているのですか?」と声をかけました。旅人の問いに対する答えは三者三様でした。

一人目のレンガ職人は「見れば分かるだろう・・・。私は親方の命令でレンガを積んでいるんだ。辛い仕事だよ。」と答えました。 二人目のレンガ職人は「私はレンガを積んで塀を造っているんだ。辛いけれど、家族と生活のためなんだ。」と答えました。 三人目のレンガ職人は「私はレンガを積んで多くの人が救われる立派な教会を造っているんだ。やりがいのある仕事だよ」と答えました。

一人目の職人は、命令でただ働く職工です。二人目の職人は家族のために働くという目的は持っていますが、辛い仕事と言う職業観からは逃れていません。 三人目の職人は、多くの人が救われる教会を造るという目的を意識してレンガを積んでいる職人です。そこには辛い仕事という職業観はありません。

ドラッカーはこの三者三様のそれぞれの答え方の中に仕事の意義をどのように考えるかによって、仕事への取り組み姿勢が変わり、結果としてその成果も大きく違ってくる事を表現しました。仕事の意義をしっかりつかんで働く人は、他者から「やらされている」という発想から解放され、イキイキとした創造性のある働き方が出来ます。人生の目的が変われば人生の質が変わるのです。 この目的意識が創造性と深い関係にある事は言うまでもありません。

本稿がこれからの経営を考える上で皆さんの参考になれば幸いです。

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ソニーの不振の原因 1

以前フェイスブックにアップした記事がブログに転載できていなかったので、転載します。アップルの快進撃と比べてその凋落ぶりが対照的なソニーですが、その原因と想像していた事を裏付ける本が出たのが、この記事を書くきっかけでした。

私が思うソニーがダメになった理由はやたら英語を使う様になった事です。 英語をやたら使うようになったのは出井さんのころからで、やれアクティブインベスターだのeヘッドクォーターだのの英語の組織名がソニー社内に増えて行きました。

グローバリズムやガバナンスなどというのも随分怪しい概念ですが、それらを大義名分にした西洋型、アメリカ型の経営こそが正しい経営である、日本型経営は陳腐化している、こういう誤った思想が日本企業や日本の経営を蝕んできました。 それを政府として進めたのが小泉、竹中路線で、一線経営者では出井さんが代表的存在だったと言っていいでしょう。

今、同じ様な事をやっているのは楽天とユニクロです。 楽天はDeNAのベイスターズ買収の一件で同じIT企業であるのに一社のみ反対する狭量さを露呈しましたが、この会社の先行きを心配します。 さて、何故英語を使うとダメなのか、と言う事を別の角度で理解できる本をもう一つ紹介します。

元マイクロソフト日本法人社長の成毛さんがこの中で英語を公用語にした楽天、ユニクロをこきおろしています。

これらを読むと西洋型経営がダメなのは判りますが、それではどうするか? その解は日本型経営への回帰です。 記事追加) 私の記事に対してKanekoさんから 「iPodからiTunesに垂直拡大したアップルと、映画、音楽レーベル、ファイナンスとハードウエアを介して同じく拡大したソニー。片やモノづくりに情熱を注いで、その熱意が勢いあまって垂直拡大。片や効率よい収益に足元を見失い、非効率なメーカーとしての本質であるモノ作りの情熱が覚めた企業。今のソニーはトヨタに対抗でいなくなったGMとかフォードに似ているような・・・」というコメントを貰いました。

現象面ではその通りです。 でもその真因は「お金儲け」にフォーカスして、企業経営の目的や本来の姿、創業の精神を見失った事にあります。 こんなことをいうと企業経営の目的は「お金儲けじゃないのか」と言う人がいそうですが、勿論違います。

前にも引用しましたが、ドラッカーはこの様に述べています。 「われわれは経済発展が最高の目的であるとする信条を捨てなければならない。経済的な成果を最高の価値とすることをやめねばならない。それは数多くの価値の一つでしかない。経済的なことだけを目的とすることをやめるということにはもうひとつ意味がある。それは、人はみな経済人(エコノミック・マン)であり、人の行動の動機は経済的であり、自己実現は経済的な成功にしかないという考えを捨てることでもある。われわれは、人間とは何か、社会の目的は何かということを今一度考えねばならない。その上で自由で機能する新しい社会をつくりあげなければならない。それには新しい理念が必要だ。それは、哲学あるいは形而上学の中に見つけなければならない。」

経済発展、要は金儲けが最高の目的であるという信条を捨てよ、と言う事をドラッカーは言っています。 また、より端的にこの様にも述べています。 「最近のビジネスマンは、利益とは何かをきちんと説明できない。利益によるモチベーションや利益を最大にすることが企業の目標である、といった事はすべてナンセンスである。利益によるモチベーションは、企業行動とは無関係である。また的はずれであり、企業経営に害を与えている。この考え方が利益への誤解と敵意をもたらしている。企業とは社会貢献を行うためにある。そしてその社会貢献は高い利益があって初めて果たせるのだ。」 (ドラッカー)

何故企業経営の真の目的にお金儲けを置いてはいけないのか?その事を判り易く解説してくれる本があります。 東京大学の高橋伸夫先生の「虚妄の成果主義」です。 この本の副題は「日本型年功制復活のススメ 」ですが、結局日本型経営が正しいのだ、という事が合理的、論理的に語りつくされています。

ソニーの創業の精神の核にはこの様な一節があります。 会社設立の目的  1 真面目なる技術者の技能を、最高度に発揮せしむべき自由闊達にして愉快なる理想工場の建設 1 日本再建、文化向上に対する技術面、生活面よりの活発なる活動 1 戦時中 各方面なに非常に進歩したる技術の国民生活内への即時応用 どうです?お金儲けが入っていないでしょう。この目的にまい進した結果、お金がついてくるというのがあるべき姿です。

前述の高橋先生の著作の「何故、成果主義=お金儲けの目的化がダメか」の結論は①「人間はお金でモチベートされない。人間を真にモチベート(動機づける)するのは「楽しい」「成長できる」「どなたかの役に立っている」という様な内発的なものである、という事。 ②そして、お金や社会的地位などの外発的な動機づけ要因はこれら内発的要因を阻害するからダメなんだ、という事です。 実際ソニーのこの創業の会社設立目的の中には、こういった内発的モチベーションを誘発する要素がちりばめられていますし、実際そのような企業活動が行われていたのです。

そのあたりはソニーの上席常務であり、CDやアイボの開発に多大の貢献をした土井利忠さん(ペンネーム天外 伺朗)の以下の著作にも詳しく書かれています。 スティーブジョブズもお金儲けのために仕事をしていなかったのですね。 ジョブズの志はソニーの創業者たちのそれと同質のものです。盛田さんや井深さんは勿論、大賀さんあたりまでソニーとアップルはその志に於いて共通項の多い企業だったと思います。 その志を一言で言うと「製品やサービスを通じて世界を変える、より良いものにする」という事です。こういった志で成功するのはソニーやアップルの様な技術系の製造会社だけのものではありません。

日本は勿論、世界中にその例はたくさんありますが、アメリカシアトルにはその好事例が大小二つあります。 一つはスターバックス。コーヒーで世界を変えました

もう一つはパイクプレイスフィッシュマーケット(1店舗経営の小さな鮮魚店)で、鮮魚販売で世界を変えています。

ソニーはその創業の志を忘れた出井さんからおかしくなりました。ストリンガーさんにはそういったDNAすらありません。これがソニー凋落の真因だと私は思います。 今日の結論です。 だから真に成功するには、お金儲けという目先の事にフォーカスするのでなく、自分が生まれてきた目的に沿った事、=それは自分が楽しい、と思える事、自分が得意な事、また自分を少しでも向上させてくれる事、更に世のため人のため、身近な人のためお役にたてる事、にフォーカスする事です。 これは企業経営は勿論、個人の人生においても当てはまります。 こういった事にフォーカスする時に最も長期的に安定してその意味では効率的にお金儲けもできるというのが本当です。

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「状況は問題ではない。私の在り方(状態)が問題なのだ」「Circumstances don’t matter. Only my states of being matter.」 0

前回に続きバシャール関連です。

バシャール動画

バシャールは上記のビデオで「望むリアリティーを創り出すマントラ」を紹介しています。 それはこういうものです。 「Circumstances don’t matter. Only my states of being matter.」 日本語にするとこうなります。 「状況は問題ではない。私の在り方(状態)が問題なのだ」

バシャールによるとこの世に存在するのはたった一つの意識です。「私」の意識です。 よって状況というのは私と言う意識の反映でしかないとします。バシャールの例えに拠れば、この世の現実とは丁度「鏡で囲まれた部屋の中で鏡に映った自分自身を見ているようなものだ」という事です。 もしそうであれば、現実に状況として起こっている問題、というのは私の状態の反映である、という事になります。

人生におけるいずれかの問題の解決方法として先ず我々の頭に想起されるの「状況を変える」という事です。 「不幸の原因である(と思われる)状況を変える事」で、「不幸であるという状態を変える」という事です。しかし、バシャールはこれが誤りであると言っています。 「なるほど!」と思えます。

とは言え「鏡で囲まれた部屋の中で鏡に映った自分自身を見ている」という考え方は現実感覚として一般には受け入れがたいものだと思います。 しかし、バシャールは繰り返し、彼の言う事は観念論ではない、これは哲学や心理学の問題ではなくて、「物理学なのだ」という事を述べています。

バシャールの言う事が正しいかどうかを科学性を以て完全に説明するのはなかなか難しいですが、物理学や量子力学の新しい知見は、バシャールの言う宇宙観(例えばパラレルワールドの存在など)に対してきわめて肯定的である、という事は言えると思います。 少し言い方を変えると、宇宙で起こっている事と人生で起こっている事の共通性に対する合理性のある説明としてバシャールの知見は有効である、という事です。

ちょっと難しい物言いになり、けむに巻くような事になったら申し訳ないので、実際にこのマントラの有効性について例証を上げて述べてみたいと思います。中村天風さんも同じようなことを仰っています。 中村天風さんの教え 「感謝を先とせよ」 天風さんは講話の中でイギリスの諺(ことわざ)を紹介しています。 それはこのような諺です。「Put the cart before horse」(馬の前に馬車を置く)。

ネットで翻訳すると「主客転倒」や「本末転倒」と出ます。 この言葉の意味は、「馬の前に馬車を置いている」という事です。走らせたいなら馬車の前に馬を置け、と言う事です。 この諺を紹介しながら天風さんはこのようにおっしゃっています。(以下は私の記憶で天風さんの講演を正確に引いたものではありません)。

「だから皆さんも、幸せになりたかったら、先ず感謝しないとダメなんだよ。でも、あんた達の中にはこういう奴もいるだろうな。『先生、私の人生、何も良い事なんかないんですよ、仕事は××、女房は××、子供も××、その上カネもない(自分の人生の不幸を数え上げて)、こんな状態で、どうしたら、感謝なんかできるんです?』ってね。」

「でも本当に幸せになりたかったら先ず感謝しないといけないんだ。そんな奴だって、三度三度ご飯(オマンマ)は食べてるんじゃないか。五体満足じゃないか。何よりまず生きてるじゃないか。そのことに感謝しろ、と言っているんです。そうして感謝できれば皆さん方の人生は感謝に相応しい状態に知らず知らずに入っていくんだ。これが宇宙の動かすべからざる真理なんだ。」

ここで天風さんがおっしゃっているのはバシャールの言っている事と同じです。 「状況は状態の反映である、だから感謝している状態であれば、感謝しうる状況になる」という事です。 偶然入ったあるお店に「あたりまえ」というタイトルの詩が貼ってありました。添え書きに「悪性腫瘍、大腿部切断三十七歳で亡くなった医師、井村和清氏の詩」とあります。

あたりまえ
あたりまえ、こんなすばらしいことを
みんなはなぜ喜ばないのでしょう。
あたりまえであることを
お父さんがいる
お母さんがいる
手が二本あって 足が二本ある
行きたいところへ自分で歩いて行ける
手をのばせば何でもとれる
音がきこえて 声が出る
こんなしあわせはあるでしょうか
しかしだれもそれをよろこばない
あたりまえだと笑ってすます
食事がたべれる 夜になるとちゃんと眠れ
そして又朝がくる 空気を胸いっぱいすえる
笑える、泣ける、叫ぶこともできる、走り回れる
みんなあたりまえのこと
こんなすばらしいことを みんな決してよろこばない
そのありがたさを知っているのは
それを失くした人たちだけ
なぜでしょう あたりまえ
添え書きに「悪性腫瘍、大腿部切断三十七歳で亡くなった医師、井村和清氏の詩とあり」
あたりまえ、こんなすばらしいことを
みんなはなぜ喜ばないのでしょう。
あたりまえであることを
お父さんがいる
お母さんがいる
手が二本あって 足が二本ある
行きたいところへ自分で歩いて行ける
手をのばせば何でもとれる
音がきこえて 声が出る
こんなしあわせはあるでしょうか
しかしだれもそれをよろこばない
あたりまえだと笑ってすます
食事がたべれる 夜になるとちゃんと眠れ
そして又朝がくる 空気を胸いっぱいすえる
笑える、泣ける、叫ぶこともできる、走り回れる
みんなあたりまえのこと
こんなすばらしいことを みんな決してよろこばない
そのありがたさを知っているのは
それを失くした人たちだけ
なぜでしょう あたりまえ
この詩の言いたいところは天風さんの仰る所と同じですね。
バシャールは以下の動画でも同様の事を別の切り口で述べています。
マザーテレサの教え 「言葉を変える」
このように考えると問題解決の唯一のカギは「状況の改善」にはなく、「自分の状態をどう変えるか?」という事になります。その為に有効な方法をもう一つ紹介しましょう。 マザーテレサの言葉にこのようなものがあります。

思考に気を付けなさい、あなたの思考は言葉になるでしょう、

言葉に気を付けなさい、あなたの言葉は行動になるでしょう。

行動に気を付けなさい、あなたの行動は習慣になるでしょう、

習慣に気を付けなさい、あなたの習慣は人格になるでしょう、

人格に気を付けなさい、あなたの人格は運命になるでしょう、」

運命が不幸なものであるなら、それを変えたければ、先ず思考を変えなさい、という事です。これもバシャールや天風さんの言うところと相通じる話ですね。しかし、思考を変えるというのはなかなか大変な事です。日常的な習慣として意識せずに抱いている思考パターン、いわば観念を変えるという事の難しさは誰もが理解できます。

そこで一つ提案したいのは、思考と言葉の順序を変えてみる、という事です。 「言葉に気を付けなさい」を最初に持ってくるのは良いアイデアで、より実際的です。 思考、考えを変えるというのは大変ですが、言葉を変えるというのは意識すればそう難しくないからです。だから、先ず言葉を変えるという事が大事です。 天風さん流に言えば、感謝の言葉を沢山使う、という事です。具体的には「有難う」「有難うございます」といつも言っていれば良いのです。

その言葉は徐々に思考を変えていきます。 聖書の冒頭にも「はじめに言葉あり」とあります。言葉の力と言うのは「言霊」というように強力です。だからこれをツールとして利用すればいいのです。

「世界平和の祈り」

言葉と共に有効なのは「祈り」という事です。 私の大恩人に甲田光雄先生がいらっしゃいます。 そのうち甲田先生に関してもどこかで書こうと思っていますが、先生は西式甲田療法で沢山の方をお救いになりました。私自身も何度も原因不明の体調不良を治していただきました。その甲田先生に教えて頂いたのが「世界平和の祈り」です。

世界平和の祈りは五井昌久先生によって提唱されたお祈りで、 「世界人類が平和でありますように、日本が平和でありますように、私たちの天命が全うされますように、守護霊さま、ありがとうございます、守護神さま、ありがとうございます。」 と言うものです。

五井先生は世界平和の祈りについて「個人と人類、同時成道の道である(個人、人類が共に幸せになる)」とおっしゃって、日常生活の中で、このお祈りの実践を奨められました。 祈りとは、言葉と共に思考を望ましい方向に強化し、望ましい状態をもたらすための一種のツールです。 「世界人類が平和でありますように」という願いは当たり前のこととして共感、納得できます。 そしてこの願いを日常の思考、即ち観念化するのが祈りです。

これによってバシャールや天風さん、またマザーテレサの言うように、自身が「愛と平和」の状態となり、実際の世界と人生にそれにふさわしい状態をもたらすことが出来る、という事になります。祈りとはそういったものです。 「祈り」や「祈り言葉」はその人が納得できれば、何でもいいのですが、甲田先生に教えて頂いた「世界平和の祈り」は強力なツールであると思います。 今日は中村天風さん、マザーテレサ、五井昌久先生の言葉を紹介しつつ、バシャールのマントラを解説しました。 これがお役にたてば幸いです。「Does it make sense?」

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正しい選択基準 0

ある若い中国人の友人から、就職問題に関してアドバイスを求められました。 彼女は日本の国立大学を卒業したばかりですが、選択に迷って電話を貰ったのです。彼女の迷いは単純に言うと「大きな会社に行くべきか、小さな会社に行くべきか」という事の様でした。

私がしたアドバイスは以下のものです。

「仕事を選ぶうえでの私のアドバイスです。重要な選択をする場合に、私ならこういう基準で考えます。 ①理性よりも感情に従う ②損得の計算より好き嫌いで判断する ③熟慮よりも直観に従う ④自分の人間的な成長にとってプラスになりそうな方を選ぶ ⑤世の為、人の為になりそうな仕事を選ぶ ⑥命令される仕事より、自分の裁量(コントロールできる事)の多い仕事を選ぶ ⑦会社の雰囲気が明るく、(人間的に)良い人が多い会社を選ぶ ざっと7つだけど、一番なのは「ワクワクする仕事を選ぶ」という事です。 以下のリンクを見てごらん。 http://www.youtube.com/watch?v=Ul7obggr8KI 」

昨日近況でバシャールを紹介しましたが、一番この情報が必要な人がタイミングよく私に質問してきたようです。 すべては繋がっています。これが共時性(シンクロニシティー)という事です。 さて、折角なので皆さんにも共有します。 選択に迷ったらシンプルにワクワクする方を選択する、ということが正しいのは言うまでもないですが、ワクワクする事が判らなかったら、上に上げた7つの基準で考えて見たらいいでしょう。

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バシャール ワクワクを追いかける人生 0

イギリスから帰って近況の書き込みしてませんでしが、ちょっと面白い映像を見つけたので報告します。

ダリルアンカによるバシャールのチャネリング映像です。 面白かったセッションを2つ貼り付けます。

バシャール動画

バシャール動画2

“バシャール”の事を知っている人もいると思います。 バシャールとは“エササニ”という星の宇宙船パイロットで、彼らは地球人の進化をサポートする為にこの物理次元の地球にやってきています。 具体的には自身の“過去世”でもあるロサンゼルス在住のダリル・アンカを通じてメッセージを送っていると言います。

こう言うと随分”怪しい映像”のように思えるかもしれませんが、その中身、メッセージはホンモノです。 私がバシャールを知ったのは、東京に引っ越して直ぐだったのでもう30年ほどになります。(計算してみてビックリ!)

大阪への出張の折、新大阪駅の書店でいつも本を買っていたのですが、そこにどうも気になる本があるのです。帯に「宇宙存在バシャールが明かす宇宙の真実」などというフレーズがあって、怪しく思い(笑)すぐに買わずにいたのですが、どうも気になるので、何度目かの出張の折に、買って帰りました。

読んでみて驚きました。当時の私は若く、幼稚で、半端な知識しか持っていませんでしたので、全部の理解は出来ませんでしたが、その素晴らしいメッセージに心を打たれました。「バシャール」本は私の人生に重要な幾つかの新しい視点を与えてくれました。 そういえばダリル・アンカが日本に来たとき、前のオートバックスの社長の住野公一さんを誘って一緒に行ったことがありました。

そういった事もあってオートバックスの役員当時、バシャールの教えてくれた原理を会社の方針に組み込んだこともあります。 youtubeで改めて幾つかのセッションの映像を見て、そういった事を思い出しました。また当時は充分理解できなかった概念が、今は良く理解できます。

あとついでにもう一つ。“バシャール”もそうですが、人生に長く影響を与えてくれる本があります。何度か読み返し、読み返すごとに新たな視点が学べるような本です。 時々お奨め本をここでも紹介していますが、本当に奨めたいのはそういった本です。 そういった本をバシャール含めて3つ紹介しますので、ご興味あれば読んでみてください。 バシャール 神との対話 成功の実現

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